菅生新のシネマモチベーション

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フック (1991)

あなたは今も空を飛べますか?

ピーターパン

ピーターパンが空を飛ぶというのは今では当たり前だが、歴史的にも一番初めに空を飛んだヒーローのようだ。それが少年であり、明るく、楽しく、みんなに好かれているというのも「空を飛びたい」という人間の原始的な願望と同じくらい理想像なのであろう。大人になって、昔、自分がピーターパンであったということを忘れた人間界の中年が、生活にひたっているイメージは、やはり暗い。携帯電話と自然破壊の仕事は、理論・理屈の左脳的な大人のイメージそのものである。そんな大人は「あなたは実はピーターパンですよ」と言われても信じられるわけもなく想像もつかない。自分の子供が人質にとられて、初めて空を飛ばねばならない時にも、空を飛ぶ唯一の条件である楽しいことを考えることが、もうすでに出来ない。このシーンは、誰もが笑っては見逃せないだろう。子供心は、常識を超えて未来を楽しくイメージする右脳感覚であり、想像力は夢見る心そのものだ。小さな頃のほうが夢も楽しくあったはずで、いつの間にか“大人”にならなければならないというイメージがダメージになっている。“人生は子供心の冒険だ”という最後のフレーズは、この映画を一言で表現している。私たちも大きな子供なんだというスピルバーグのメッセージが聞こえてくるようだ。あなたの子供心を、“フック”させる何かを日々見出して、想像力で空を飛んで行きましょう。

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